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心に響いた戸井十月さんのメッセージ [バイクに関する本]

8月発売のモトナビ(片岡義男さん特集)で、バイク本の紹介コーナーに載っていた
戸井十月さん。
戸井さんの著書を一冊読み終えました。

「52歳、駆け抜けたアフリカ」(戸井十月 著・新潮社・2001年)です
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この本は作家でありバイク乗りである戸井十月さんが、
五大陸バイク走破をしたうちの第3弾なのですが、

読み始める前は、52歳の男の人が書いたアフリカバイク旅の本に共感できるかなあ?
っていう心配をしていた私…

ページを開いたら一気に戸井十月さんの世界に引き込まれ、
一緒にアフリカをバイクで旅していました。

冒頭の言葉

「今日を必死に生きているか?明日死んでも後悔しないか?
    と、アフリカが訊いてくる。」


バイク乗りが書いた本はこれまでたくさん読んできたけど、
戸井さんが書く言葉は一つひとつが洗練されていて、輝いている。

この本は、2001年2月末〜6月にかけて、バイク(ホンダ・ドーミネーター・650cc)で、
アフリカを走破して行く間の日記と6つのエッセイで構成されています。

スペイン→モロッコ→モーリタニア→セネガル→マリ→ブルキナ→ガーナ
→(ここは国内情勢により空輸)→ケニア→タンザニア→ザンビア→ジンバブエ
→ボツワナ→ナミビア→南アフリカ のルートです。

戸井十月さんの他には、数人のカメラマンやスタッフも二台の車で同行しました。

旅立つ前に他界した友人や父親のこと、食事や宿の事、キャンプの事、出会った人々、
アフリカが抱えている問題のこと…

日記と共に、添えられたエッセイが素晴らしかった。

戸井十月さんがバイク旅を始めたのは34歳なのだそうですが、
旅らしい旅ができるようになったのは40代になってからだといいます。

1997年に48歳で北米大陸一周、
1998年にオーストラリア大陸一周、
2001年に52歳でアフリカ大陸を走破。

何度もやめようかと思いながらも、
亡くなった友人に背中を押される形で始まったアフリカ大陸バイク旅。

中でも印象的だった戸井さんの言葉を引用させていただきます…

「40代になってから、私はやっと旅らしい旅ができるようになった。
バイクで道行く旅の利点も面白さも分かるようになった。
しかし同時に、旅する時間には限りがあることも身に沁みてきた。
だから私は、もう一度この世界をバイクで旅し直そうと決めたのだ。
今ならそれができることを、今だからそれができることを信じて

『いい齢をして、まだバイクで旅ですか』という人には、
『いい齢になったからこそ、バイクで旅なのです』と応えることにしている。」

また、戸井さんがアメリカの原野で出会った老ライダーの言葉も印象的でした。

「お前も、いずれ間違いなく老いる。その時こそ、旅することの本当の意味が分かるだろう。
死ぬまで旅をやめるな」

雄大な景色の中で感じる自分の生きる時間の短さ。なぜバイクなのか。
日本にいる家族への思い。
どれをとっても共感することばかりでした。

戸井さんは残念なことに今年の7月にご病気で他界されたそうです。
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でも、戸井さんのメッセージはしっかり伝わりました。
素晴らしい本をありがとうございました。
モトナビで紹介されていた本、「道、果てるまで」と「On the Road Again」もきっと読みますね。

バイクで旅に出たくなりました。



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今日の夕焼けがとてもきれいでした。

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