新おくのほそ道★芭蕉の旅はいつまでも続く [読書]
こんにちは。
旅といえば芭蕉のおくのほそ道が有名ですが、
おくのほそ道関係の本をいくつか借りた中で、面白かった本がありました。
「新おくのほそ道」俵万智・立松和平著です。
最初は俵万智さんが文章を書いているのかと思って読んでいたのですが、気付いたら俵万智さんが芭蕉の句に呼応する歌を詠み、立松和平氏が2人の心の風景や旅の様子に想いを馳せている本のようでした。
今から300年ほど前に、歌枕の地や歴史的な場所へと命がけの旅をした芭蕉。
そして、今から70年くらい前に、ドナルド・キーン氏もまた芭蕉の旅を辿っている。
芭蕉の旅は、いつまでも続く。人々の心の中でも。
おくのほそ道を読むと、芭蕉の旅の山場が山形県にあることがわかる。
学生の頃、文学の授業の課題で芭蕉のゆかりの地を訪れるというレポート課題があった。
私は芭蕉の出発の地である千住大橋へ行き、写真を撮った。
しかし、当時は芭蕉には興味がなく、何の感慨もなかった。
芭蕉の年齢に近づいて来た今、芭蕉のゆかりの地を訪れると、何とも言えない感慨がある。
年齢を重ねないとわからない芭蕉の句の魅力があるのかもしれない。
年齢を重ねるほどに、日々の時間の流れが速くなったと感じ、人生という旅についても考えるようになるのかもしれない。
文学や本が人生の旅を豊かにしてくれていると思う。